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アルビレックス新潟と新潟のあれこれ


by joehenderzone
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こたいがい

W杯が開幕する。というかしてる?
満員のスタジアムに思いを馳せながら、ひとりぼっちの部屋でブログを立ち上げてます(笑)
ドイツ=ビールと短絡的に考えてしまうけれども、試合前の独特の雰囲気の中で、ビールを飲みながら気持ちを昂ぶらせていくのは、世の東西を問わず同じなんだろうね。

スタジアムのゲートをくぐった時の何ともいえない気持ちは、それがW杯であろうと、代表の試合であろうと、アルビの試合であろうとも変わりはしないと思うよ。
それでも今でも思い出すのが、昇格最初の年の国立で行われた、ジェフ市原戦。
アルビの試合で、いわゆるゴール裏に潜入したのはこれが初めてだったのだけれども、
(アルビバブルでNはチケット入手困難でしたね、当時は・・・)
スタンドに立つやいなやスワンのWやSでは聞き取りにくいチャンとの歌詞が強烈に琴線に触れたんだよね。
そして飛び交う新潟弁。

「走れ!」
-走らない 走ります 走る 走るとき 走れば 走れ
五段活用の動詞はOK。
「決めれ」
-決めない 決めます 決める 決めるとき 決めれば 決めろ
五段活用以外は標準語としてアウト。

ゴール決めれ! ボールしっかり見れ! 早くしれ!
命令形が「ろ」ではなく、「れ」で終る見事なまでの新潟弁に、
しばしばピッチの選手の姿が、にじんでぼやけて見えたのであった。
まさにそれは、啄木の心境。

ふるさとの訛なつかしスタジアム
われ泣き濡れて亀とたわむる

もとい

ふるさとの訛なつかしスタジアム
オレンジの中にそを聴きにゆく


長岡の外れに住む伯母の話。
近所に若い夫婦が引っ越してきて、伯母にキュウリ、ナス、トマトなどの作り方を尋ねにやってきたそうだ。
ちなみに伯母の家は農家でもなんでもなく、食卓に並べる野菜を畑で作ってる普通の家である。

新妻「肥料はどのくらいあげたらいいんでしょうかねえ?」
伯母「そうらのう、こたいがいらこて」
新妻「水はどうですか?」
伯母「天気とか、土のあんばい見て、まぁこたいがいらこてね」

こたいがい=おおよそ、おおかたを表す「大概」に、数量がやや足りないがそれに近い、
もしくは何となくを表す接頭語(by広辞苑)の「こ」がついた言葉と思われる。

頑張りすぎず、かといって 怠けすぎずに。
マニュアルなんてないんだよ。
まずは人間や自然と向かい合うことだよ。
いい意味でアバウト。
新潟弁(長岡弁?)なのかどうか定かではないけれど、
すごく新潟の匂いがして大好きな言葉です。

仕事しかり。
子育てしかり。
・・・応援しかり。

どこぞの応援を真似しようとしたり、
アウェイのどこまでもついて行く人こそが真のサポって言ったり、
年寄りや子供はNには来るな、と思ったりする人達も少なくはないけれど、
自分のできる範囲で「こたいがいに」と思ってしまう。


まあこれは、にわかで、サッカーやってたわけでもないし、
むしろ戦術とかあんまり知らないし、
・・・だからブログも頻繁に更新できないよ~
という言い訳でもあるのだけどもね。

それでも、あの国立で聴こえてきた新潟弁にひかれて、
東京に住んでいるにもかかわらず、Nパスを買ってしまうまでになってしまったわけで、しかしやっぱり試合にいけない時もあるわけで、
だからアルビと新潟を支えつづけるためには「こたいがい」くらいの気の持ちようが良いのかと思っているんです。

だがしか~し、一旦スタジアムのゲートをくぐったら、選手を鼓舞し、サポートしますよ。
「しっかりしれ!」
そしてサポの皆さんにも、声を大にして言いたい。
気持ちを込めて「応援しれ!」と。
by joehenderzone | 2006-06-10 00:35 | アルビレックス新潟