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アルビレックス新潟と新潟のあれこれ


by joehenderzone
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ヘタウマ!(11月23日△2-2大宮)

 アレって巷では、『ヘタウマ』って呼ばれてるらしいね 
選手入場を待つビッグスワンのスタンドで、サポ仲間にそう呟かれた。
ようやくアレが結果を出し始めた5月頃だったろうか。
そんな呼称で呼ばれているかは定かではないけれども、これ以上の表現はないと思われた。
もちろん、蛭子能収の劇画が頭を過ったことは言うまでもない。

 確かに開幕当初の外れっぷりには目を見張るものがあった。
エジや、貴章を見慣れている我々にとっては足の遅さが目立った。
トラップもぼよ~ん。
ドリブルではDFを抜けず、エリアの外からのシュートは力なくキーパーの前に転がった。
それでも、慣れるにつれてゴールを量産し始めたことは周知のこと。
ワンタッチでゴールを決める凄さ。
そこにいることが大事というFWの嗅覚。
迷いなく決める職人技のPK。
まさしく、ヘタとウマが同居するプレイヤー。

 お調子者(少なくとも私にはそう見える)の性格が輪をかける。
耳に手を当てて、声援を要求するポーズがそれを象徴する。
その仕草を見て、そしてその性格を見抜いて我々は、♪ア~レ~アレサンド~ロ♪と声を張り上げる。
しかし、明らかにアレのファールだとわかるシーンで審判にブーイングをするのは逆効果。
お調子者のアレさんは、それが適切だと勘違いして同様のプレーを繰り返す。
それ見たことかイエローカード。
こんな場面を、今シーズンは何度見たことか。

 今シーズン、そんな『ヘタウマ』っぷりをいつか書こうと思っていた私。
それはアレが激しく活躍した試合(もちろん敬意を表して)か、はたまた虐殺された試合か。
・・・ついにこの時が来た。
PK職人のアレは、この日ものどから手が出るほど欲しかったPKを決めたよ!
ワンタッチで状況を一変させるアレは、この日も同点にされた直後に貴重な追加点を見事に中空の1点で的確にとらえたよ!
それだけに、ゴール裏に向かって駆け出してきた君を迎えるために、身を乗り出して手招きをしていた私は、その瞬間溜息を漏らした。
その時、たぶん私の顔は嫌な汗を垂れ流して頭を抱え、苦悶の表情を浮かべる蛭子能収作の『ヘタウマ』劇画チックになっていたことは、まず間違いがない。

 富士には月見草が良く似合う。
太宰はこう表現したけれど。
私は敬意をもって書き留める。
アレには『ヘタウマ』の称号が良く似合う、と。
by joehenderzone | 2008-11-27 00:15 | アルビレックス新潟