アルビレックス新潟と新潟のあれこれ


by joehenderzone
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数ぢゃないけど⑩(ライヴ!)

 ちびっ子向けのメニューを揃えたり、おまけを用意したり、ハンバーガーショップやファミリーレストランでは、子供を獲得することに躍起になっている。
なぜならば、幼少のときに覚えた味は、生涯忘れ得ない「おふくろの味」になるからだ。
味覚は幼少時に決まるという。
ふと、そんなことを思い出したのは、牛丼屋で隣に座った若いにいちゃんが、牛丼にフレンチドレッシングをたっぷりかけて、紅生姜を一面に敷き詰めて、その上に七味唐辛子をまぶして掻き混ぜて食べ始めたからだった。
う~ん、どんなにお米が美味しくても、その味はわかんないんだろうなぁ。

 パスタを茹でるときに相当量の塩を入れて茹でる。
確か「うるるん・・・」だったと思うが、田中律子がイタリアでパスタ修行をしたときの話。
イタリアのマンマがこう言った。
「海の味はしてますか?」
「きのこの味はしてますか?」
「トマトの味はしてますか?」
「それぞれの素材の味がちゃんとしてますか?」

 新潟は素材が揃っている。
悲しいかな、味付けは少々塩辛い。
しかし幸か不幸か、私は薄味の家庭に育った。
だから素材の味に敏感だ。
出汁の昆布、椎茸の香り。蕎麦そのものの味。ジャガイモやきゅうりに浸み込んだ土の香り。

 明日はJAZZを聞きに行く。
その魅力のひとつは、それぞれの音がちゃんとすることだ。
ピアノ。ギター。ベース。アルトサックス。ドラム。
どの楽器の音色が好きなんだろう、と思うときがあるし、問われるときもある。
ピアノのソロのときはピアノが一番だと思うし、サックスのソロの際はその切ない音色が一番だと思う。
でも各々がそれぞれの個性を持って、かと言って他を殺すことなく音符を紡ぎあげるとき、あのイタリアのマンマの言葉を思い出すのだ。

 もうひとつの魅力は、「2度と同じものはない」ということ。
ビッグバンド時代のように、同じメンバーでバンドを組むことは稀で、時と場所が変わればプレイヤーの組み合わせは変わる。
それでも、彼らはセッション前のわずかな時間で同じ絵を描きだし、演奏の最中にアドリブを効かせて変幻自在に音を楽しんでいく。
ライヴハウスの雰囲気や、温度や湿度、観客のノリや空気を読み取って、時にそれらを取り込んでその場限りの音を作り上げていく。

 ここまで書いて、当然サッカーの話に持っていくわけなんだけど、すごく似てるんだよね。
ずば抜けた選手が一人だけでも、ゲームは成り立たない。
11人で作り出すゲームは、ディフェンダーがいて、ボランチが配給して、フォワードがゴールに向う。
得点シーンではフォワードが最高だと思うけれども、時にボランチが効いていたり、ディフェンダーのひとつのプレーに対して今日一番救われたと感じることもある。
それぞれが個性を持っていて、そしてそれを殺すことなく試合を運んだとき、またしてもパスタの味を思い出す。
いや、味噌汁かな。
お雑煮かもしれない。

 ピッチ上にいる選手の組み合わせは、永遠に続くわけではない。
酷く蒸し暑い日もあれば、雨でボールが走らない日もある。
我々サポも必ずしも同じ場所から声援を送っているわけではない。
それでも、スタジアムの空気はピッチ上の11人(いや22人かな?)と観客の拍手や声援を巻き込んで、二つとして同じもののない試合を作り上げていく。

 そんなことを思うようになったのは、ここ最近のこと。
ある人のライヴに足しげく通うようになってからのこと。
職場の近くのライヴハウスは、この手のライヴハウスにありがちの狭く小さい場所。
客席を挟んで、ステージから対峙する位置に厨房があって、ライヴの最中にもかかわらず、ジュージューと肉が焼け、食欲をそそる匂いが鼻腔をくすぐる。
そんな調理の音や、グラスの中で氷が溶ける音や、時に酔っ払った客の大声までもがメロディに同化して行く。
真面目に聞き入っている人の中には、そういった態度の客に対して眉間にしわを寄せて、たしなめたりもする。
しかし、彼女の歌声はそれを凌駕する。
いつしか客席は静まり返り、身体は自然とリズムを取り、時には涙が頬を伝い、やがて圧倒されて拍手をせずにはいられなくなる。

 デジャヴー。
ああ、ここは小さなビッグスワンだ。
あのガンバ大阪戦を思い出した。
確かに野次を飛ばす奴もいる。酒に酔っ払って試合なんかそっちのけのオヤジもいる。
でも、選手が作り上げたゲームの流れにいつの間にか惹き込まれ、そして手を叩き、声をあげていた。

 音楽もサッカーもずぶの素人だよ。
偉そうには言えないけど、こんな風に思えるようになったのも、何回も通って間近に見聞きしていたからに他ならない。
もしも、いや万が一かもしれないけれど、幼い時にJazzやサッカーのプレイを目の前で見ていたら、ひょっとするとその道を目指していたかもしれない。
なんて、思ったりもする。才能の有無はおいといて。
ライヴほど偉大な教師はいない。

 生でプロのプレイを見れる環境は何事にも代え難い。
新潟のちびっ子は恵まれた環境の中にある。
そう、味覚は幼少の時に決まるがごとく。
新潟の地で、素材の味を知った子供達が、将来の新潟を背負うはずだ。アトムのように。
サッカーも「2度と同じものはない」から、刹那で美しい。
それでも、アルビレックス新潟というクラブは未来永劫に続く。
そのことを我々は十分に理解して、何事にも代え難いライヴ空間を生み出さなければならないよ。 
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Commented by くらげ1号 at 2007-11-09 15:23 x
くらげは今夜Rock’n’Roll Live♪
ずっと見てるバンドなんだけど、
今のメンバーになってから初めてなのです。
どーも自己主張が強すぎるのか大音量らしい。
モヤモヤを吹き飛ばしてくれるくらいの大音量かな?
明日は難聴かも。
Commented by joehenderzone at 2007-11-10 00:38
>くらげ1号さん

ただいま、家に戻ってまいりました。

Rock’n Roll Live♪はどうでしたか?

明日は、スタジアムで大音量です。
もやもやも吹き飛ぶはずです!
by joehenderzone | 2007-11-09 00:15 | アルビレックス新潟 | Comments(2)