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アルビレックス新潟と新潟のあれこれ


by joehenderzone
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右手にロジック 左手のパッション偏重気味

いずれも先週の土曜日に放送されたふたつの番組、FM PORT「アルビフリークライブJ特別編」~柳下正明 ベンチでの闘い~を車の中で聞き、「アルビレックスタイムスプラス」の録画を昨日ようやく見終わりました。

話の内容は様々で語り尽くせないのですが、「アルビレックスタイムスプラス」の中で、新潟出身の4選手が監督の言葉に対して静かに聞き入っていたのが印象的でした。
それは総括会見でまさに「新潟県出身の4選手について。今シーズン試合に絡んだり、成長したように感じるが、彼らの今後について」という質問をに対する受け応えでありました。
彼らはフィジカル的なものはプロで十分通用するものを持っています。
「そういういい体を動かすのは心だ」と。

心が優しい、弱い、物足りないものがある。
心をもっと強くしてできれば、もっといいプレーができる。
監督の右手が、しっかりと左胸を掴むしぐさをする場面に、感じるところは強かったのではないでしょうか。


これに関して、「アルビフリークライブJ特別編」の方では、選手にとっては、特にブラジル人選手にとっては監督がオーバーアクションを取ったり、審判の判定に選手と同じ気持ちになってあげることで一緒に闘っているという印象を与えるため意識していた、と述べていました。
そして一番印象に残っている試合と言われた、2012年第33節対仙台戦でブルーのロペスが倒されたことをめぐる判定では、やはり意図的に退席処分になったことを告白していました。
ロペスが異議を取られないように、自分自身が猛抗議していることを第4の審判に向かってアピールして、早く主審をこっちに呼ぶ(そしてロペスのカードを回避し、自身がペナルティを受ける)ようにアピールしていたそうです。


さて前述のふたつの番組では、やはり戦術的なことは語られませんでした。
ヤンツーの代名詞であった、マンツーマンを選手にどう伝え、選手はどう考え、どう取り組んでいたのか知りたかったのですが。
それは、のちのち選手から語られるのでしょうか。


総括会見で気になった回答は、「今シーズンで監督は退かれるが、こういうことがチームとして高められればというものが今後にあればお聞きしたい」に対するものです。

攻撃、守備に関してもゴール前、ペナルティエリアですよね、簡単に言ってしまえば。
そこまではボールを運ぶことができるし、守備だったらそこが非常に大事になってくる。
私が守備で選手に伝えるのは、「シュートというのは人が撃つものだ。スペースはシュートを撃たない」ということです。
だから人をマークしなさいというくらいしか言わないわけです。



サッカー界には「ボールは汗をかかない」とか「ボールは疲れない」(だから、ボールを走らせろ)のような名言!?もありますが、「スペースはシュートを撃たない」はどうでしょう?
「スペースはシュートを撃たない」から、スペースはケアしなくて良い、人に付け。
これがヤンツーさんの真意だったのでしょうね。

そのための準備だったり、ポジショニングだったりを練習では刷り込んでいたようですが、果たしてそれは正解だったのでしょうか?

そうは言えども攻撃面では、ホーム柏戦の康裕のゴールや、ナビスコ準決勝ホームガンバ戦のラファエルのゴールなど、スペースにボールを出して追いついて、そしてシュートを撃って決めているシーンは少なからずあったような気がしますけどね。



とにもかくにも戦術や理屈や理論はどうであれ、最後は人、そして心が動かす。
それが柳下監督のサッカーだったのかもしれません。
そして、それが選手を動かし、サポーターを動かした3年半だったような気がします。

何だかんだ言っても、好感を持てたのはそこ。
サポータも理屈や理論じゃなくて、最後は心が選手を動かすと思っているからなのでしょうね。
だって、そうでなければ「史上最大の入り待ち」とか「ラブレター大作戦」なんてやらないじゃないですか。



「スペースはシュートを撃たない」は良くわかんないけど、「体を動かすのは心だ」は胸の中に留めておきたいひと言であります。
by joehenderzone | 2015-12-15 19:08 | アルビレックス新潟