ピッチの上には
2014年 06月 23日
崖っぷちに立たされたザックジャパン。グループリーグ最終戦は6月25日午前5時キックオフ。15日の日曜日に行われた初戦が一番観戦しやすかったことは言うまでもないのですが、一般的な社会人にとっては出勤前の時間帯であるからにして、次の第3戦目の方が第2戦目よりはるかに観戦しやすいのは間違いないでしょう(金曜日に休んだ私が言うことではないがw)。
キックオフが朝5時ということで、容易に観られない人はどんな人だろうと考えたときに真っ先に頭に浮かんだのが入院されてる患者さん達です。
というのもオフィシャルのホームページや雑誌『サッカーキング』でも取り上げられていたように、今シーズンからアルビレックス新潟のクラブとサポーター有志の試みとして、新潟大学医歯学付属病院(新大病院)の病棟内でパブリックヴューイング(PV)が行われていたからです。
もっとも地上波のテレビ放送が少なく、アウェイの試合ならなおさら機会の少ないアルビの試合とは異なって、代表の試合、それもワールドカップですからPVをせずとも病室内のテレビで見ることは可能ですから、心配には及ばないかもしれません。しかしそれでもやはり朝5時から病床で観戦というのは院内という環境からしてよろしい事ではないはずですw
ところで、私事なのですが実は幼少の頃から病弱でw、件の新大病院には、これまで生きてきた数十年の中で通算すると1年近く入院したことがあります。
2008年に入院した時だったかな?試合のある土曜日に外出許可をもらって、試合を(ゴール裏でw)観戦しただけでなく、仲間達との祝勝会にも参加して(ノンアルコール・・・だったはず)消灯時間を過ぎてこっそり病院に戻った記憶もありますw
日韓ワールドカップ前年の、コンフェデレーションカップが新潟で開催された時には、病室から光り輝いくビッグスワンが浮かび上がっている様を遠くに眺めながら、病室でテレビ中継を見ていました。
もっとも病室でテレビが見れるようになったのは、ここ20年くらいのことで、はるか昔には病室はもちろんのこと、病棟の各階に1台くらいしか共同のテレビが置いていなくて、そしてそれはたいてい大人達によって、ニュースか相撲か野球放送に独占されていて、幼かった私などは子供向けアニメ番組見たさに、休日で誰もいない外来の待合室のテレビの前まで母にせがんで連れて行ってもらったのでした。
余談ですが、これが長岡生まれの私の新潟との縁で、新潟の街に来るときは何ヶ月かに1回の診察を終えて古町で食事をしたり、遊んだり、入院をしたら屋上から街や海を眺めたりしていたので、あの古臭かった病棟や外来さえも(いまは全て新しくなってしまいましたが)懐かしく、通院や入院さえも、おばあちゃんの家に戻ってきたような感じを抱いていましたし、新潟の街に来るときはいつでも、おばあちゃんの住んでいる街に遊びに来たような感傷を抱いているのです。
話が逸れてしまいましたが、そういった私の経緯もあり、先の院内PVの話を見聞きしたときは、なんて素敵なクラブとサポーターと、そして病院なんだろうと思ったものでした。
例え私のように、入院生活すら楽しんでいたような人間でも、気持ちが沈んだり、凹んだり、涙で枕を濡らす日もあったのでしたよ。そんな時、スポーツ観戦は気持ちが高揚するものです。自分も頑張らなくては!と感じるものです。
それと同時に、選手達は病に臥している人達や、外に出られない人達も画面を通じて観ている事を忘れないで欲しいのです。
こうした人達のために闘え、とか勝て、とまでは言いません。
しかし、かつてアルビの監督だった鈴木淳さんが言ってましたよね。
ピッチにはいろんな人達の思いが転がっているって。
ピッチの上では見せて欲しいんですよ。
勇気を与えるプレーを。
そして観たくても観られない人もいるのだから、四の五の言わずに私も早起きして応援するだけなのです。